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皆さん

4年生に標本整理を少しずつ始めてもらう。スペースも予算も不足しているので、すぐに使用しない標本を放置して置く余裕がない。

極力、人の顔を載せないようにしているが、一応、記録ということで。

発表会終了後の懇親会。研究室の皆さん。

研究室

同じく、生物学教室の皆さん。

全員

今年で赴任3年目。研究室には色々な人が所属してくれました。
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線画のコツ

雪中の卒論発表会が終了。赴任後、初めてだった2年前もかなり積もっていた。

雪
2年前の卒論発表会当日の風景。

まずまずの出来だったと思う。明日からはしばらく自由の身になる。

面白い内容の論文を見つけたのでメモ。

ヨコエビ類(節足動物門:甲殻亜門)の描画方法
富川・森野(2009)広島大学大学院教育学研究科紀要, 58, 27-32

著者の森野先生は、ヨコエビ分類の大御所で、富川さんは若手のエース。

新種を記載する際に、線画が必要になることが多い。ありのままに記載すれば良いのだが、デッサンになってはいけない。つまり、記載用の線画には、様々なコツがある。

この論文では、そのコツを、筆者らの専門であるヨコエビ類を題材に紹介している。標本の扱い、から、線の書き方など、普通の本にはあまり書かれていないことがらを知ることができる。

キレイ好き

残念ながらとある助成金から不採択の連絡が届く。連敗が続く。

学生が撮影したクマワラジムシ雄の第1胸脚のSEM写真。矢印のところがやや凹んで毛が密生しているのが分かる。

第1胸脚_クマワラジムシ

拡大するとこんな感じ。ここで触角を拭いてキレイにする。大半の種で同様の構造が見られる。

腕節_クマワラジムシ

何だかスゴいことになっている。霧島山系の新燃岳で大規模な噴火が起こった。朝のニュースでずっとやっていたが、周辺の市街地は灰がかなり積もっていた。

現在、九州(日本)は、北~西風が吹いているので、灰は全て宮崎県側に飛んでいるようだ。また、噴火による風の振動が、長崎や福岡でも観測されたようだ。

噴煙
噴煙は3000mを超える。

雷
灰が巻き上がることで、雷が起こりやすくなるんだとか。

ともに、毎日新聞1月28日朝刊の写真。

ワラジムシ類の口器の紹介をHPに載せました。意見を頂けると助かります。

口器

手伝い

学生実験の手伝いが多い一日だった

卒論発表会用のSEM撮影の手伝い。なかなか面白い写真が撮れているようなので楽しみ。

卒論でコシビロの分子系統地理を行う3年生に実験を教える。とりあえず、10サンプルのCOIと16Sでシングルバンドが確認できたので、早速、精製まで進めてみる。サソリモドキとまとめて週末にシークエンスに出す予定。来週には、初めての系統樹作りを経験してもらう。合計で180サンプルになった。面白い結果が出ると良いな。

口器の写真も撮影したが、編集する余裕がないので、後日。

口器

W杯はあまり盛り上がれなかったのに、アジアカップにハマってしまった。劇的な試合が続く。決勝は土曜日の深夜か。

スロヴェニアでは、コシビロの話をする方向で進めてる。ワラジムシ類の重要な分類形質の一つに口器がある。多くの場合、属や科レベルの分類の表徴として使われるが、(有用かは不明だが)たまに種レベルの分類にも利用されることがある。ということで、分類の論文を書くには、口器の形態にも触れる必要がある。

私は、この口器の解剖が苦手で、すぐにボロボロにしてしまう。ということで、まずは体の大きなオカダンゴムシで練習しつつ、知識の整理をする。ついでに、HPに載せてしまおうと思いSEMの撮影をしてみた。

ワラジムシ類の口器は「腹面側」から、顎脚、第2小顎、第1小顎、そして、大顎となる。

単純なようで、結構悩んだのが、左右の扱い。多分、背面から見て左右だろうと思ったが、顔の正面からみると、左右が反転してしまうので。とりあえずここでは背面から見ての左右を用いる。また、記載図などでは、腹面側から見た図を描くことが多いので、SEM写真は全て腹面側から撮影。

口器の中で最も背面側にある大顎(Mandible)。左右非対称となる。この写真は腹側から見ているので、左が、右の大顎、右が、左の大顎となるので注意。

man_右man_左

腹側から見た第1小顎(First maxillae)。第1小顎は、外葉(左:Outer endite)と内葉(右:Inner endite)で構成される。

first_外first_内

第2小顎(Second maxillae)はSEMの撮影に失敗した。凍結乾燥が必要みたい。ということで、最も腹面側に位置する顎脚(Maxillipede)。

maxi.jpg

もう少しまとめてからHPに掲載する。

フナムシとヒメの学名

初めての発表練習。一通り卒論がまとまっているので、発表もなかなかまとまっていた。あとは、分かりやすくする工夫を加える程度で大丈夫そう。

以前、書いたような気がするが、検索で引っかからないので、一応メモ。

沖縄に生息するフナムシとヒメフナムシの学名について。

リュウキュウヒメフナムシ:Ligidium ryukyuense
リュウキュウフナムシ:Ligia ryukyuensis

種小名の語尾がenseとensisなので注意。

久しぶりにSEM撮影をするが、上手くいかず。イライラしてきたので、何も結果を得ていないが終了。

Inkscapeのコピペ

なぜか、今日は暖かいだろうと思い、やや薄着で来たら、昼間に雪が降った。

色々なところから体調不良の話が届く。卒論発表会が近いので、研究室内パンデミックは阻止しなければならない。自宅に隔離しかないだろう。

授業の準備はとりあえず版が完成。明日、見直せばOKだろう。

どうにか第1胸脚を書き上げた。剛毛はもう少し修正が必要。そもそも画が下手なのは仕方が無いとして、保存の際に変になってしまう。真ん中の幅広の節(腕節)に細かい毛が密集しているが、あれで触角を拭き掃除するそうだ。ワラジムシ類は触角で臭いを嗅いだり、物の感触を感じるので、触角はとてもキレイ好き。

脚

Inkscapeの作業中、突然、コピー&ペーストをすると画像が汚くなってしまった。ネットで調べたら直し方が分かったのでメモ。

ギザギザ

「X11」の「環境設定」をクリックし、「ペーストボード」を確認すると、「CLIPBOARD・・・」にチェックが入っている。

チェック

このチェックを外す。

外す

すると、コピーしたままの画像がペーストできる。

真直ぐ

のんびり

家でのんびりし過ぎたおかげで、授業の準備が半分しか終わらず。でも、明日で終わるだろう。

次の日曜日が卒論発表会。さすがに、今週は色々と忙しくなるかな。でも、2月に入れば、自分の時間が多くなるだろう。やりたいことが溜まっている。

滅入った

スロベニアの地球の歩き方を購入。眺めているうちに、行った気になり、早くも面倒な気分になった。10時間以上、飛行機に乗らないとダメだろうな。

結局、Inkscapeの操作方法に苦戦して一日が終わった。使えそうで、あと一歩のところで上手くいかない。明日は観念して授業の準備をしなければ。

お絵描き

土日は授業の準備で終わりそうなので、今日は、コシビロに時間を割く。

分類の論文なので、やはり線画は必要だろな。ということで、お絵描きの練習。これはセグロコシビロダンゴムシの第1胸脚。

ve_3.jpg

これは下書きなので、墨入れをしなければならない。一般的には、製図のペンを使ってケント紙に上書きをする。しかし、最近は、PCのペイントソフトを使うことも多いそうだ。どっちでも良いと思ったが、PCソフトの方が、修正が楽な気がする。

グラフィックソフトを用いたデジタル記載図の作成技法
蛭田・角井(2010)タクサ, 29, 19-30

Illustratorを使った方法が紹介されている。私はIllustratorを持っていないので、似た機能を持つフリーソフトInkscapeで挑戦してみることに。数時間格闘した末、やっと輪郭を書き終えた。しかも、とあることから再インストールしたら、立ち上がらなくなった。PCは頑張っているが、、、。ということで、今日は終了。

でも、何となくやり方は分かった。久しぶりの充実感。

やっと、One Piece60巻が読み終わった。エースが死んでしまった、、、。火吹いてたのに、内蔵を焼かれて死んでしまうという設定にビビった。面白いと思うが(60冊買ったし)、売り上げ記録を大幅に更新するほどかな?という印象。ルパンとコナンとワンピースの映画が同時に公開されたら、ルバン、コナン、ワンピースの順で観るかな。

お尻

今日は、少しだけ自分の仕事が出来た。しかし、とあるメールを読んで、ん??となってしまった。やはり、スロベニアに行く必要がありそうだ。

以前、読んだ論文をメモ。

Morphology, biogeography, and ecology of the family Armadillidae (Crustacea, Oniscidea)
Taiti et al.(1998)Israel Journal of Zoology, 44, 291-301

ワラジムシ類分類の大御所の一人、Taitiさんによるコシビロダンゴムシ科の総説。とても期待して読んだが、分かったことは、分類は混乱している、ということ。もちろん勉強になることも沢山書いてある。

一番勉強になったのは、コシビロダンゴムシ科の共有派生形質についての記述。日本の図鑑では、オカダンゴムシ科とコシビロダンゴムシ科の違いとして、腹尾節の形態が示されている。コシビロダンゴムシ科は砂時計型。他にも幾つかコシビロダンゴムシ科を特徴づける形質があるのだが、この論文では、尾肢の外肢の付き方が重要であると指摘している。

日本の図鑑では、真ん中の腹尾節の形態について言及される。この論文では、その隣の尾肢が重要だと。腹尾節の両隣に見えるのは(尾肢を構成する)原節。

腹尾節

尾肢を外し、背面側から撮影した。黄色矢印は内肢で上の写真では見えない。そして、赤矢印が外肢(上の写真では見えないが、顕微鏡だと見えている)。つまり、外肢が原節の中央に付近に生えているということになる。これがコシビロダンゴムシ科のとても重要な特徴。

コシ

ちなみに、オカダンゴムシの場合、頑張れば尾肢の外肢と内肢が見える。腹尾節隣の平たいのは、外肢なので注意。

オカ尾

SEMだとこんな感じ。右下の平たいのが外肢で。左下の細長いのが内肢。そして、破損しているのが原節ということになる。

オカ

ぱっと見だと、似た感じだけど、よくよく見ると全く違うことが分かる。

あと、腹面にbilobed lamellar(二股の隆起みたいな感じ?)があるとのことだが、まだ、確認できていない。

ホネ

卒論は折り返しといった感じか。一通り方向性が決まった。明日は、久しぶりにコシビロ観察ができるか、、、。

さて、今日は授業である実習をやってみた。元ネタはこの論文。

中学校理科第2分野における食物連鎖を理解するためのフクロウペリットを用いた教材開発と授業実践
大鹿ほか(2010)生物教育, 51, 1-7

中学校の理科で、食物連鎖について学ぶ機会がある。消費者、生産者、および、分解者という言葉や、食う食われるの関係を通して、個体数が釣り合っている、ということを学ぶのだが、そこで使える実験・実習教材を作ろう!というもの。

日本の教科書の多くは、最高次の捕食者として猛禽類(タカやフクロウ)を紹介している。しかし、フクロウはタカやワシに比べ捕食者としてあまり認識されていない。そこで、ペリットをつかって体験・理解しようと。

では、ペリットとは何か。フクロウは小型のほ乳類を摂食することが多いのだが、骨や毛は消化しづらいので、肉や内蔵を消化した後、ウェっと吐き出す習性がある。その吐き出し物がペリット。したがって、ペリットを調べれば、何を食べているか分かる。

しかし、そんな物どうやって入手するの?って思うかも知れないが、アメリカでは教材として有名らしく、普通に売っている。ちなみに、私は日本の業者に頼みました。検疫の問題があるらしく、入手するまでそこそこ時間がかかる。このHPでは、本学のとある研究室でも研究しているファストプランツも売っているのか。

こんな感じで送られてくる。滅菌処理されているので、素手で触っても大丈夫、、、だと思う。

ペレット

なかなか堅い塊なので、水でふやかしながら解体していく。

解剖

すると一個のペリットからこれくらいの骨が見つかる。

骨

今回は10個のペリットを処理したが、全てネズミでした。大半は1個につき1個体だけど、たまに、2~3個体入っていることもあった。

頭

頭蓋骨を顕微鏡で観察してみた。複数の骨がくっ付いて構成されているのが分かる。ちなみに、人間の赤ちゃんはこれらの骨が融合せず、重なりあった状態で生まれる。これは、2本足歩行をするようになり、骨盤が狭くなったコトに対する適応と考えられている。

頭骨

ない

大学に来て早々に、Bur論文を見直して共著者に送る。

その後は、卒論の修正に終始して一日が終わった。

合間に明日の授業の準備。何気に初めての試みなので、どうなるか不安。だけど、その準備に割いている時間はほとんどない。

本学大学院の3次募集があるそうです。興味のある人は気軽に連絡下さい。

解決

年明け早々に送ります書類を、本日、早々に送信。とある助成金に応募するためのもの。

その後は、卒論修正に悪銭苦闘。解析が遅れ、まとめ方がいまいちはっきりせず、といった状況が多々。1月30日が発表というタイトなスケジュールなのだが、現時点で完全に私の処理能力を超えつつある。昨年もほぼ同じような状態だった。来年はどうにか打破する方法を考えなければ。去年は、肩の痛みの襲われたり点滴を打ったりと大変だった。どうにか無事に乗り切りたい。

ということで、水曜日の授業は、講義を準備をする余裕がないので、来週の予定だった実験をしよう。

といつつ、全く関係ないことに時間を割いてしまった。ここ2月ほどの悩みが解消された。研究室には普段、生物顕微鏡が2台ある(現在は緊急処置で3台)。1台は私個人の私物で、最も活躍してくれるEclipse 400。もう一台は他の教員から頂いたBH-2。普段、学生実験室にはこのBH-2が置いてある。

ササラダニやワラジムシの種同定をするには、形態の大きさを測定するので、接眼マイクロメーターを使用する必要がある。当然、愛器にはセットされているのだが、BH-2へのセットの仕方がずっと分からなかった。そのため、学生実験室に愛器を置き、BH-2を私の手元に置いていた。BH-2には描画装置がないので、図が描けず困っていた。

セットの方法は非常に単純だった。

私のこれまでの経験では、このような接眼レンズしか扱ったことがなかった。

実体1

これは、末端部分をクルクル回すと、

外す1

外れるので、

外す2

そこに目盛りの付いたガラス板を入れればOK。

マイクロ

さて、BH-2に使われている接眼レンズ。

BH2

末端に回りそうな構造がない。

外せない

中の方に溝はあるので、あそこが怪しいとは分かったが、色々と力を加えてみたりしたが、ウンともスンともしない。今日、ぼ~と見てたら、何だか凹みがあることに気づいた。爪楊枝で引っ掛けてまわしてみると、、、動いた。

奥

リングが外れた。ここにマイクロメーターをセットするのだろう。

BH2外れる

ちょうど良いサイズのマイクロメーターがないでので早速、発注をする。やっと顕微鏡が戻ってくる。

撤退

とても寒いが雪は降らず。無事にセンター試験は終わるだろう。

のんびり大学に来て、卒論を2名分読むが、あまり集中できない。ということで、今日は早々に撤退。キット、昨日の試験監督疲れ、と信じたい。

テンポイントが壮絶に逝った日経新春杯、ルーラシップが勝ったそうだ。あのエアグルーブの子ども。最近は、中・長距離で牡馬と互角に戦う牝馬が多くいるけど、私が大学生だった頃はエアグルーブだけだった。天皇賞(秋)で、エアグルーブがバブルガムフェローと叩き合ったシーンは、東京競馬場で見ていて鳥肌が立った。懐かしい。

ピリピリ

何事も無く、無事にセンター試験が終了。受験生以上に試験監督者の方がピリピリしていた。

明日は福岡でも吹雪の予報。どうなることか。

年明け早々に送ります、とか、月曜日に渡す、とか言ってあった書類とか卒論がまだ手つかず。Burの論文とコシビロの同定をしている場合では無かったのだが、やはり自分の研究をやりたくなってしまう。

明日は試験監督ではないので、それらを片付けてしまいたい。でも、コシビロの解剖をやってしまう気がする。

学会

センター試験前日ということで授業は全て休講。当然、学生はいない。

コシビロの同定を再チャレンジ。何となく手応えを掴んだ気がする、、、と何度思ったことか。今回の方針だと、沖縄島から2種(あと1種確実にいるが、採取できていない)、佐賀から3種が採取できたことになる。

土壌動物学会大会では、ある程度の決着を発表してしまいたい。ちなみに、今年の土壌動物学会大会は、5月28~29日、札幌です。函館という話しだった気がするが、変更になったみたい。

翌週、分類学会が沖縄であるのか。こっちも参加しよう。こっちはサソリモドキにしようか。

明日は、センター試験の手伝いで、一日中拘束される。

昨日の毎日新聞朝刊のネタ。近年、シカやイノシシが急増し、森林衰退や農業被害が生じている。これを抑えるべく、シカやイノシシの天敵になりえるオオカミを放とうという話。舞台は大分。

オオカミ2

「何をバカな。外来種だし、人に危害を加えたどうするんだ。」と思うかも知れないが、そうとも言えない。

まず、そもそも日本の森林にはオオカミがいて、その結果、生態系が維持されていたのである。したがって、沖縄に導入されたマングースのようなことにはならないだろうし、遺伝子汚染の可能性も低い。人への危険性がどの程度あるのか分からないが、クマと同レベルかそれ以下か?

五箇さんの本にもあったように、管理可能で経済的価値が高いならば検討する価値がある、と考えるのであれば、現在、検討している市では、一年のイノシシやシカによる農業被害は数千万に達し、しかも、このような大型ほ乳類の場合、昆虫と比べれば、はるかに管理は容易だと思うので、検討する価値は十分にあるだろう。

ただし、日本にオオカミがいた時代と比べると、現在は、山奥深くまで人や道路が入り、里山の激減など森林を取り巻く環境はかなり変化しているので、その点をしっかりと考慮にいれなければならないだろう。

英と愛と草鞋虫

Burmoniscus論文の修正が終わった。数日後に読み直して、共同研究者に見てもらう。これで投稿できるか。

土日はかなり荒れるようだ。センター試験なので電車とか止まらないと良いけど。

注文していた(古い)ワラジムシ関連の本が何冊か届いた。特に良かったのがこれ。

A Key to the Woodlice of Britain and Ireland (AIDGAP)A Key to the Woodlice of Britain and Ireland (AIDGAP)
(1991/12)
Stephen P. Hopkin

商品詳細を見る

イギリスとアイルランドのワラジムシ類の同定手引書。日本で言えば、日本産土壌動物(青木,1999)かな。

日本との共通種はほとんどいないので、日本産の種の同定には役に立たないけど、種の表徴にどの形質を使っているのか、とても勉強になった。

オカダンゴムシ属は、日本には2種のみが生息しているが、この地域には、6種が生息している。丸まり方、頭部先端の形態、尾部の形態、および、オスの第1胸脚で分類しているのか。一番上がオカダンゴムシ、上から三番目がハナダカダンゴムシ。

オカ

(いわゆる)ワラジムシでは、胸節と腹節の境目が、滑らか、か、段になっている、が重要なのか。他には、内肢や尾部の形態も重要。

ワラ

各形態の英語表記もあり、記載論文を読むのに助かる。ただ、同定用なので、解剖しなければ観察できないような形態については触れられていないのが残念。

そして、かなりの儲け物だったのが、ある一枚の写真。ワラジムシ類を専門に食べるクモがいるそうだ。Dysdera crocataという名前のクモで、結構、有名なようでWikiでもWoodlouse spiderと紹介されていた。ちなみに、wood louseとは、ワラジムシのことで、pill bugとも言う。このサイトで、本に載っている写真が見られます。

Wikiの分布図では、このクモは日本にも分布しているとなっている。ということで、原色日本クモ類図鑑(八木沼,1999)を調べてみると、Dysdera crocotaという一文字違いの種が掲載されている。多分、誤植だろうということで、日本産クモ類(小野,2009)を調べてみたら、やはり、イノシシグモDysdera crocata、とあった。一度だけ報告されたそうです。本来はヨーロッパ産の種とのこと。どれぐらいの捕食圧があるか分からないけど、ワラジムシ類の対捕食戦略などを研究するには、このような天敵を用いる必要があるかも。

本1  Woodlice in Britain and Ireland: Distribution and Habitat

同じく、イギリスとアイルランドのワラジムシ類に関する本で、こちらは分布についてのみ。かなり詳細に書かれている。この地域を10km四方ごとに区切り(3000地点以上)、その枠内に出現する種を点で表している。ちなみに、10km四方内で複数の調査を行っており、合計で24000地点以上!で調査したようだ。

他にも購入したが、まだ読んでいないので、紹介は後日。

遺伝と学習

昨日の毎日新聞夕刊のネタ。鳥の鳴き声は学習が極めて重要、というのが私の認識だったが、この研究では、遺伝的性質の重要性が指摘された。

鳥

シジュウカラは、樹木の穴に営巣し、天敵としてカラスとヘビがいる。カラスは穴から嘴を突っ込み、ヘビは巣穴に侵入する。したがって、カラスに教われた場合は、巣の中で小さくなり、ヘビに教われた場合は逃げ出す必要がある。

そこで、この発見。シジュウカラの親は、カラスが来た場合(チカチカ)とヘビが来た場合(ジャージャー)で異なる警告音を発するが、一度もその声を聞いたことがないヒナでも、前者の場合では巣内でうずくまり、後者では飛び出すそうだ。

投稿用の作図に必要なGIMPの使い方を完全に忘れてしまい、一日がかりでやっと一枚の図が完成。

MEGAで遺伝距離を測定する場合のメモ。

グループ間の遺伝距離の測定する場合、Net between groupsというのがある。Net Between Groupsは、dA=dXY–(dX-dY)/2、で計算される。dXとdYは各グループ内の遺伝距離。したがって、グループ間の遺伝距離から、各グループ内の遺伝距離の平均を引いたもの。

問題山積

今日も雪が降った。

雪

ベイズ法も終わり、論文の修正が本格的に始まる。再解析したが、結果はほとんど変わらず。良かった。

卒論に関係して、少し気になったことがあったので調べてみた。

日本のコシビロダンゴムシ科のほとんどは、Nunomura(1990)によって記載されている。それ以前に記載されたのは、3種のみで、トウキョウコシビロダンゴムシ(V. obscure)、セグロコシビロダンゴムシ(V. dorsalis)、そして、タテジマコシビロダンゴムシ(V. russoi)。ということで、まず、この種を確実に決めてしまうことが優先課題という方針で研究を進めている。しかし、これが厄介。昔の論文らしく、記載図が不十分なので。

さて、布村(1999)によると西日本の森林は薄い地色のタテジマコシビロダンゴムシがいるとされる。また、他に体色が白っぽい種は5種が知られており、その多くは沖縄に分布する。卒論では、これらのDNAを調べたのだが、なかなか興味深いことが分かった。

そこで、記載論文を読んで形態を比較しようと思ったら、困ったことにイタリア語。心眼で読もうとしたが、やはり無理だった。しかし、とても(×3)厄介なことに気づいてしまった。このときはまだ気づいていなかった。

Isopodi terrestri reccolti nell'Estremo orinete dal prf. Filippo Silvestri
Arcangeli(1927)Boll Lab Zool(とっても長いの省略), 20, 169-211

タテジマコシビロダンゴムシの記載論文。Armadillo russoiとして記載されている。タイプローカリティーは、長崎県のMoghiというところ。モギかな?「長崎 もぎ」で検索したところ、現在は長崎市と合併した茂木町の可能性が高いことが分かった。論文には、「vicino a Nagasaki(長崎に近い?)」とある。

何が厄介かというと、雌2個体を基にして記載されていること。現在では、ワラジムシ類は雄の形態に従って種の記載をしており、雌の形態はほとんど検討されていない。どうにかして論文を読む予定だけど、解決しそうにはない。雌で同定し、その後、DNAに基づき雄の形態を決定、という流れか。タイプ標本は保管されているのだろうか。

いずれにせよ、近いうちに長崎に行く必要がありそうだ。

走性

今シーズン初の本格的な降雪。そこそこ積もっている。今週末のセンター試験は降らないで欲しい。電車とか遅れると大変。

昨日、MP法は無事に終了したが、ベイズ法は未だに頑張っている。370万世代を超えた。あと少しの雰囲気。

今週は、会議やセンター試験の手伝いに時間をとられそう。しかも卒論の提出が今週の木曜日。でもコシビロの同定を進めて、来週には実験をしたいのだが、、、無謀か。

ということで、水曜日の授業の準備をさっさと終えてしまう。内容は動物の行動についてで、高校教科書の内容+ヒトの行動研究の紹介。ティンバーゲンの4つの問い、は触れない。

教科書の説明がなかなか難しい。何げなく使われている「走性」という言葉。ある刺激の方に移動する行動、とイメージは出来るが、詳しい定義となると怪しい。ということで、岩波生物学事典で調べてみると、定位の有無によって、狭義の走性と広義の走性として取扱われていることが分かる。

ちなみに、(生物学事典に載っていないので)広辞苑によると、定位とは「動物が刺激に対して体の位置または姿勢を能動的に定めること」とある。

生物学事典を整理するとこんな感じ。タキシスの中にキネシスが入るのはマズいのか?

走性

定位的と無定位的は、体の向きが一方向を向くか、向かないか、の違いと考えて良いと思う。

例えば、光刺激に対する走性を考える。

実験2

このように、光刺激に向かって体勢を維持し(必ずしも正面を向くわけではない)移動していけば定位的な行動。つまり、このような行動が観察されれば、トポタキシスとなる。

明るい環境では動きが速く、暗い環境では動きが遅くなる動物は、結果的に、暗い環境に集まっているように見える。このような場合、刺激に対して体勢を維持していないので無定位的な行動(キネシス)と定義され、下図の場合は速度だけの変化なのでオルトキネシスとなる。

実験3

土壌動物は負の光走性があると良く言われるが、きちっと調べた研究はあるのだろうか?ワラジムシ類は負の光走性(三省堂の教科書には正の光走性も記述されている)を持つと言われるが、昼間も活動できることを考えると、トポキネシスでは無いのかも知れない。

また、高等学校生物I(三省堂)では、本能行動という言葉を走性と区別して使っているが、生物学事典によると、本能の定義は様々、とのことで、生得的な行動を指すことが多いそうだ。ということは、走性も本能行動に含まれることになる。高校の教科書では、走性よりも複雑な行動を指している。

電車内で

昨日の論文で、男女での(本の持ち方)姿勢に違いがあることは分かった。では、それはヒトという生物にとってどのような役割があるのか?これについて、車内での男女の姿勢から迫っている論文。

Sexual differences in posture-related human behavior on subway trains, and their biological function
Kobayashi(1994)Journal of Ethology, 12, 121-130

地下鉄のドア付近に立つ位置や姿勢を男女間で比較した研究。

1.一人の場合とカップルの場合の男女を対象に、(車内に触れている)腕の高さ、ドアに対する向き、カップルの場合は相手に対しての向き、などを調べた。

2.男性は腕を上げ(肩と水平もしくは上)、女性は腕を下げる傾向にある。

3.男性はドアを背にし車内を見る姿勢をとり、女性はドアの方(外)を見る姿勢をとりやすい。

4.カップルでいる場合、ドアー女性ー男性、という立ち位置をとる傾向があった(他には、ドアー男性ー女性、男性と女性が横並び)。

5.この傾向は18ー30歳で顕著になる。

6.この性別間の差を説明する仮説として、男性は攻撃的(aggressiveness)な態度をとりたがり、女性はそのような態度をとらない、を提唱する。つまり、(腕を上げて)男性は自分を大きく見せ、回りのスペースを占拠し、(攻撃対象になりえる)他人の顔を見ようとしている、と考える。

7.他の事例として、男性の方が、体格が大きい、声が低い、一方、女性は、笑顔を作りやすい、腕を体の前面に保持し、足は閉じやすい、なども6の仮説で説明できる。

8.では、ナゼ、そもそも男性は攻撃的な態度をとり、女性はそのような態度をとらないのか?これらの差異が、繁殖適齢期である18-30歳で顕著に見られることから、恐らく、繁殖と関係があると思われる。男性の攻撃的な態度は、女性への支配と保護、他の男性への威圧、女性の非攻撃態度は、男性への従順を表している、と考える。

9.このような性別間の差異は、繁殖適齢期を迎えると顕著になることから、繁殖成功に貢献すると考えられる。つまり、性選択(論文ではnatural selectionとなっている)の結果と推測される。

実験方法(立っているヒトが対象なので、混雑する土曜の夜に実験する、など)も含め面白い記述が多かった。ただし、データはかなりバラツキがあるので、ヒトの行動は、経験などの環境要因の影響を受けていることは間違いないだろう。でも、次に電車に乗った際は必ず観察すると思う。

注意しなければならないのは、このような性質は普通、ヒトがまだ野生動物だった頃に生じた選択の名残であり、現在は社会のルールを守って生きなければならない。テレビなどで誇張して表現されるので注意が必要。現在のヒトは、特定の遺伝形質が適応度に直結するとは考えにくいので、性選択や自然選択はほぼ働かないだろう。もちろん、特定遺伝への差別などは論外。

本の持ち方

MPのブートストラップが500回を超え、ベイズは150万世代を超えた。

来週の1年生向け行動の授業で使えそうなネタを探す。内容は、高校の教科書の説明。これは分かりやすい動画を見せたい。教養科目なので、大学の研究って面白いことなら何でも対象にして良いんだ、と言ってしまいたいので、ヒトの行動の研究を扱ってみる。

Carrying behavior in humans: analysis of sex difference
Jenni and Jenni(1976)Science, 194, 859-860

男女の本の持ち方を調べた論文。

1.アメリカの大学生の本の持ち方を調べると、大まかに以下の様に分けられた。

持ち方
Jenni and Jenni(1976)を少し改変。

2.モンタナ大学では、女性の92%はAかD、男性の95%はB、C、Eとなった。前者は、本を覆うように持つ、長辺を指で掴み短辺を腰や腹部で支える、特徴を持ち、後者は、片手で掴む、体の側面で持つ、長辺を指で掴む、特徴をもつ。

3.持ち方と本の大きさやサイズはほとんど関係なかった。差異を生じさせる原因として、まず、体型の違いが考えられる。なぜなら、女性の方が相対的に腰幅が広いので本を支持しやすいため。

4.また、男女における手足の姿勢の違いに起因する可能性がある。一般的に、男性は開放的な姿勢をとり、女性は閉鎖的な姿勢をとりたがる。したがって、男性は体の側面に本を持つ姿勢が、また、女性は前面で本を覆う姿勢が楽であると考えられる。ちなみに、この姿勢の男女差は異なる480の文化圏で認められ、また、他の霊長類でも知られていることから遺伝形質の可能性が高い。

5.本の持ち方を幼稚園~大学生で調べたところ、幼稚園児や小学1年生では、女性の80%以上が成人男性の様に本を持っていた。男性は80%以上が成人男性と同様の持ち方をしていた。

6.学年が上がるに従い、男性のような持ち方をする女性は減少、中学生になる(思春期)と激減する。

7.体型は思春期に変化するので、その時期の持ち方の激減は体型でも説明できるが、小学校低学年での変化は体型では説明できない。恐らく、学年が上がるに従い、男女別々に行動をするようになり、同性の先輩や先生の動きを真似ること(学習)が影響していると思われる。

古い論文なので、しかも専門ではないので、この解釈が現在でも受け入れられているのかは不明である。しかし、ヒトの行動も学問の対象になること、成長と行動の関係を調べることで、学習の影響を検討するなど、話のネタには使えそう。

MP法を解析していたPCが夜中にスリープ状態に入り、ベイズ法を解析していたPCは、朝、メールを確認していたら止まってしまった。ということで、昨日から、ほとんど解析が進んでいない。

まず、MP法を頑張るPCがスリープにならないように設定。一日中頑張ってくれたおかげで、ブートストラップは200を超えた。1000までやる予定。

やはり、主力PCが使えないのはシンドイので、昔使っていたWindows XPを持ち出して、ベイズ法を任せる。なかなか頑張ってくれている。半日頑張って50万世代を超えた。

来週の授業向けに行動の論文を読む予定だったが、顕微鏡見たい症候群に落ち入り甑島のコシビロ処理をしてしまう。標本は823瓶になった。なんとなく種類の検討はついているが、サソリモドキの生息する島なだけに、何かあるかも知れないので楽しみ。

卒論提出が14日なので、学生の指導時間が増えてきた。合間にヤモリの餌探しに構内の二次林に探索に行くが、シロアリとハサミムシを捕まえただけ。食べるか分からないけど、とりあえず、飼育容器に投入。

授業で使えそうなネタがヤフートピックに出ていたのでメモ。Scienceの論文らしいが、本学の電子ジャーナルは最新版Scienceは閲覧できないので、まだ論文は読んでいない。

泣く女性の涙に意外な作用=男性の性的興奮鎮める―未知の成分か

女性が悲しくて泣くときに流す涙には、男性の性的興奮を鎮める効果があるとの実験結果を、イスラエルのワイツマン科学研究所の研究チームが6日付の米科学誌サイエンス電子版に発表した。フェロモンに近い化学信号物質が含まれている可能性が高いが、その物質の正体や作用メカニズムは謎。男性の涙の場合はどうなのかも不明だが、泣くことの新たな機能が明らかになったという。時事通信 1月7日(金)5時0分配信

すでに雄マウスの涙には性フェロモンが含まれていることが(日本人によって)発見されていたそうだ。涙は目を洗う以外の役割もあるのか。

再び

学生にササラダニの同定を教える。しかも樹上性。図鑑に載っていない種が多いので苦労すると思う、、、でも時間がない。どうなる?

卒論の訂正したり、再解析用のデータ確認や方法を思い出したりしているうちに、今年、最初の重要な会議の時間。思ったより早く終わった。

再解析を始める。ML法はPhyMlのオンライン、MP法は動画解析PC。ベイズ法も動画解析PCに任せる予定だったが、どうも上手くいかない。Windows7がダメなのかな?ということで、いつものように主力PCで解析をするハメに。土日までには終わって欲しい。明日はPC作業ができなさそうなので、コシビロ同定ができる?

春休み

朝一で授業。その後、学生実験をちょこちょこ見ながら、卒論の修正。

Burmoniscusの再解析を始める前に、再度、共同研究者に方向性の相談メールをする。ついでに、日本応用動物昆虫学会に発表申込を済ませた。講演要旨も一緒に提出だったので、いっきに書き終え、エイヤで提出してしまう。

応動昆

変な日本語になってしまったが、じっくりと考えている余裕はない。

初めての応動昆参加に加えて、青色ワラジムシを学会発表するのも初めて。どんな感じになるのかやや不安。ちなみにポスター発表です。第一希望は病理学にしてしまったが、今頃になって的外れな気がしてきた。

そうこうしているうちに、重要な会議に1時間ちょっと拘束される。

卒論修正を終えたところで、共同研究者からメールの返信がとどいた。方向性は決まったので、とりあえず、アライメントからやり直しを始める。

授業の準備や卒論の修正などPCの使用頻度が増えそうなので、今回は、動画解析用のパソコンに解析を頑張ってもらう。何かあると嫌なので、動画を外付けHDに移動するが、あと5時間ほどかかるようだ。本格的な解析は明日から。

1月中はコシビロには手が出せそうにない。しかし、学生実験用に、佐賀と沖縄島の同定を終えなければならないが、、、。

早く春休みになってほしい。

よく見る

午前中は書類処理に追われた。水曜日に授業があるのだが、明日はどうなのだろうか?と恐る恐る日程表を調べてみたが、、、残念ながら授業があるらしい。ということで、授業の準備も進める。内容は細胞について。

午後からDNAの登録をしようと思ったが、ナゼかネットの調子が悪くなったので、本読みをすることに。

クワガタムシが語る生物多様性 (創美社一般書)クワガタムシが語る生物多様性 (創美社一般書)
(2010/09/24)
五箇 公一

商品詳細を見る


最近、良くテレビで見かける五箇さんの本。一般向けの本で、とても分かりやすく書かれていた。文系の大学生に良いかも。内容は、前半は生物多様性の説明、後半は、それに関連するご自身の研究の紹介。後半部分は、学会などで聞いており、知っている内容だった。

キット、生物多様性保全の普及活動にも力を入れられているのだろう、話しの流れがとても分かりやすかった。

生物多様性の保全、特に、その階層構造の保全の意義を理解するには、進化の基本的な理解が必要となる。私は大学で、生態学(+生物)の専門ではない学生に、生物多様性について話をすることがあるが、進化と保全を別々に話す時間はなく、なかなか苦戦する。

本書では前半部分が、その説明に当てられているが、遺伝的多様性の項で、メリットとして環境への保険を挙げ、減少要因として、個体数の減少を挙げていた。参考になったのが、種多様性の項で、メリットとして、食物網の安定を挙げた後、種は遺伝的多様性が基となって生み出されると、進化の話しに入っていくところ。進化については、自然選択と遺伝的浮動に簡単に触れる程度に留めてある。この程度の方が理解しやすいかも。

また、文章の素晴らしさ以上に、私が感じたこの本の素晴らしさは、農薬や有益外来種の利用を認めていること。もちろん、在来の生態系や生物多様性に負の影響を及ぼすような利用は認めておらず、生じる影響をきちんと評価し、農薬や外来種を管理した上で、経済効果が高いのであれば使用を検討しても良いと考えている。

「生物の保全=生き物を殺してはダメ」、という考えが広まっていると思う。これは間違いで、生物を殺さずに、人間は生きていけない。絶滅しないようにほど良く利用する、というのが生物多様性保全の骨子。

中学校の理科で、自然の大切さ、について学ぶ機会があるので、そこで、上手く教えられると良いのだが、難しいのかな。理科の先生でも、自然保護=哲学、と考えてる人が多い気がする。高校入試で、このあたりの問題をどんどん出せば、否応無しに勉強しそうだけど、、、。

他にも的を得た意見が沢山あった。授業などで使わせてもらおう。

読み終えたころに、共同研究者からBurmoniscus論文の修正稿が届いた。ん~、再解析。

動画探し

昨日は、箱根駅伝からラクビーという強力コンビにはまってしまった。大学スポーツにおける早稲田の存在感がスゴい。早稲田はスポーツ科学でGCOE(巨大な研究プロジェクト)を採択されているが、その成果かな。

ちなみに、箱根駅伝は正月の風物詩になっているけど、実はあれ、大学駅伝の地方大会で、全国大会に出場するための予選会の意味もある。島根県で行われる出雲駅伝と伊勢神宮ー熱田神宮間を走る全日本大学駅伝が大学駅伝の全国大会。地方大会の方が有名になってしまった。かなりどうでも良いことだけど、沖縄は日本テレビ系列が放映されていないので、沖縄では、箱根駅伝が放映されない。24時間テレビも。

与那国島と久米島のサンプル整理、コシビロの記載論文の整理が終了。来週、中学校の先生を目指している1年生向けの授業で、動物の行動の授業をする予定。そのための動画探しにはまる。

まずは、本能行動。やはり、イトヨの生殖行動実験か。動物行動学でノーベル賞を受賞したティンバーゲンが行った実験。繁殖期のイトヨのオスは腹面が赤くなり、同じ腹部が赤いオスには攻撃をしかける。この行動には、形は関係なく、「腹部が赤い」という刺激になる(かぎ刺激)、というもの。

イトヨの教材映像撮影プロジェクト、なるサイトがあった。ここに素晴らしい動画ある。マンボウ型への攻撃はやや弱いが、分かりやすい映像。

イトヨ

同じく動物行動学でノーベル賞を受賞したローレンツが発見した刷り込みの実験。水鳥で良く知られ、生まれて最初に見た動くものを親と認識してしまう行動。

You tubeに素晴らしい動画あった。少し可哀想な気もするが、おもちゃのパトカーを親として認識する。実の母親には攻撃をしてしまう。でも、だんだんと刷り込みが薄れていく。こうやって、親離れをするのか。

刷り込み

そして、学習の実験。高校では、試行錯誤学習と習うのかな?迷路の中に置かれた餌を探索するネズミ。発見する時間が徐々に短くなる、というもの。

あまり良いのがない。You tubeで見つけたこれが一番良いかな。でも時間が見づらい。1回目が50秒、2回目が30秒、3回目が25秒。

ネズミ

続きを読む

いつものように

偶然、福山の髪の切るシーンを見てしまった。香川照之の手が震えていたのが印象的だった。

部屋の寒さに耐えかねて大学に来た。新年ということで研究室の整理をしてみる。書類を確認せずにどんどん捨てる。ついでに、コシビロダンゴムシの記載論文をデータベースに入力する。1900年代前後の論文が多々ある、、、でも、これらでは、ほとんど同定できない。

やっと見つけた探し物、忘れる前にメモ。

韓国チェジュ島のサンプルを基に、トウキョウコシビロダンゴムシ(Venezillo obscurus)の再記載をした論文。とても詳細な図が記載されている。トウキョウコシビロダンゴムシは、Budde-Lund(1885)にて、日本をタイプローカリティとして記載された。その後、Nunomura(1990)が再記載している。現在、ある形質に注目して分類学的再検討しているが、後2者の記載論文では、それらが確認できず困っていた。

Terrestrial Isopoda (Crustacea) from Cheju Island, Korea
Kwon(1995)The Korean Journal of Systematic Zoology, 11, 509-538

この論文では、その形質が確認でき、学生が卒業研究で熊本と鹿児島から見つけた種(複数いる)と同じであることが分かった。ただし、この論文は、タイプ標本は確認していないので、この種が本当にトウキョウコシビロダンゴムシと判断して良いのかは微妙。

もし、これが本当にトウキョウコシビロダンゴムシで、以前、横浜国大から送ってもらった種がセグロコシビロダンゴムシだとすると、いっきに話は進むが。

もう一つメモ。

書籍「節足動物の多様性と系統」のP.254に、甲殻類の「生殖孔は、雌では第6胸肢底節か第6胸節腹板上に、」と記述されている。実は、雌の生殖器官を見たことがない。

ちなみに、等脚目の場合、第1胸肢が顎脚となっているので、第6胸肢は第5胸脚なので注意。また、第1胸節は頭部と融合しており、普通に見ることのできる先頭の胸節は第2胸節である。したがって、第6胸節は5番目の胸節となる。昨年の土壌動物学会の第1胸節と第2胸節は、第2胸節と第3胸節の間違いでした。
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