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次の学会へ

土日は、同志社大学で行われた日本土壌動物学会に参加。ダンゴムシ関係の発表は私以外に2つ。森山さんの行動実験と院生の分布調査。両方とも勉強になった。来年は北海道だそうで、、、行けるだろうか。

CO2高濃度実験措置の発表もあった。さすが帝大。

ワラジムシ類に興味のある小学生も参加しており、発表を聞きに来てくれたのだが、なかなか上手く説明できなかった。彼女が探しているというタテジマコシビロダンゴムシは、私が白タイプとしている仲間だけど、この種分類はナカナカの問題を含んでいる。

行きの新幹線は、いま、会いにゆきます、帰りは、イングロリアスバスターズを観た。会いにゆきます、は、死と愛の絡んだ、苦手な内容。ファンタジーだけど、オチは良かったと思う。いずれにせよ好きでない。

イングロリアスバスターズは、予想以上に面白かった。タランティーノ監督で、ブラットピット出演だけど、ブラットピッドはそれほど活躍しない。ナチスvs反ナチテロをタランティーノ風にスタイリッシュに演出といった感じ。映像は所々、これまたタランティーノ風にグロテスク。前半はナチスの残虐さと、反ナチの結束の紹介で、後半、一気に反ナチによる攻撃が始まる。任務がバレたり、さらにその裏を行ったり、と二転、三転しながら、まっ、納得のオチ。個人的には、とても面白かった。ナチス側の重要な人物を演じてたこの人が怖かった。

ダービーは、エイシンフラッシュの勝利。スローで流れて、上がりが33秒代のレース。レース前の盛り上がりの割には、レース内容はイマイチだった。

今週末は新宿で学会。
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間違い

京都行きの新幹線を夜の7時に予約したつもりが、朝7時に予約していた。無事に変更してもらえた。

今週末に続き、来週末も学会発表。こちらは、すでに投稿論文を書いているネタなので、準備はそれほど大変ではない。いつも、淡い色を背景色にしているので、今回は黒を背景色にしてみた。

分類学会

月曜日にもう一度、見直して印刷に出す予定。

史上最高レベルとか言われているダービーがとうとう迫ってきた。面白いことは間違いないけど、この世代が他の世代と比べて強いかは別問題。世代の強さで言えば、最近だと98年クラシック世代(10年以上前か、、、大学生だった)が最強だと思う。スペシャルウィーク、セイウンスカイ、エルコンドルパサー、グラスワンダー、キングヘイローがいた。

大顎の進化

THe mandibles in terrestrial isopods (Isopoda: Oniscidea)
Schmalfuss(2008)Proceedings of the International Symposium of Terrestrial Isopod Biology, 69-74

ワラジムシ類の形態研究の大御所Schmalfussの論文。

ワラジムシ類の口器は、頭部の腹面側(地面側)にあって、地面側から、顎脚、第1・2小顎、大顎からなる。この写真で見えているのは、顎脚ということ。

口器

話は変わって、ワラジムシ類の研究で(海外で)人気のテーマの一つが、海産種と陸生種の比較。というのも、海産種は生きた藻類を食べる植食者であるのに対し、陸生種は落葉を食べる腐植者であり、両者は似ているようだけど、後者は難分解性のリグニンやセルロースの割合が高いので、それらをどうやって利用しているのかが興味深いため。もちろん、乾燥耐性も必要。

ちなみに、ワラジムシ類の生態研究のエース、Zimmerは共生細菌に注目し、それを研究をしている。

さて、この論文では、大顎の形態を様々な種で比較し、その形態の機能、および、進化について議論している。

1.大顎には大きな3つの構造物があり、頭部側から、partes incisivae、lacinia mobilis、partes molares、となっている。

2.ワラジムシ類のpartes molaresは大きく2タイプあり、一つは、毛が密生しており(ホウキ状)、もう一つは、長い毛が垂れている(筆かヤギのヒゲみたいな感じ)。

3.これまでの研究者は、この2つは同じ器官(構造)と考えていたけど、Schmalfussは、筆状の毛は、(ホウキ状でも少しだけある)その上にある毛と同一の器官であり、ホウキ状部分は退化したと考えている。

4.この2タイプの系統関係を考えてみると、ホウキ状を持つ種はフナムシなど海産性を含む比較的祖先的であり、世界で500種程度が知られているのに対し、筆状を持つ種は、派生的で、かつ、陸生であり、世界で3000種が知られている。

5.藻類、つまり、生きた植物には沢山の栄養があるので、そのまま食べても問題ない。しかし、落葉は栄養が無いので、どうにかして、難分解のセルロースを利用しなければならない。でも、動物にはセルロースを分解できないので、微生物に頼るしかない。Zimmerの研究で共生細菌の存在が明らかになっているが、落葉表面に付着している微生物も利用していることはほぼ間違いない。

6.海産種は、藻類、つまり、生きた植物を食べるときに、表面についている微生物を払拭するのにホウキ状の構造物を使っており、一方、陸生種は落葉表面の微生物も一緒に食べたいので、それが退化した。筆状の毛の機能は良く分からない。

7.このように口器の形態が進化することで、陸での生活に適応し、多様化が進んだ。

まさに、形態は機能。やっていることはシンプルだけと、とても面白い。形態観察って、行動研究や分子系統と比べると地味で人気無いけど、このように機能を考えながら観察すると、とても面白い研究になるだな~と、少し勇気をもらう(形態観察も好きなので)。筆者自身も述べているが、もちろん、これを検証するには行動観察や胃内容物などの調査も必要である。生物を理解するには、色々な側面からアプローチすることが重要ということ。

小笠原の土壌動物

投稿寸前で止まっているBurの論文はイントロをもう少し工夫する必要がある。どうにか書き終えたので、共著者に読んでもらう。ということで続いて、後輩との共著論文に取りかかる。先日、審査結果から帰ってきた論文で、結構修正が必要。簡単に修正できるところを終えたところで、残念ながら集中力が崩壊。

論文書きの最中に偶然見つけた論文。著者に知り合いが沢山。

Community structures of soil animals and survival of land snails on an island of the Ogasawara Archipelago
Hasegawa et al.(2009)Pesq. agropec. bras., Brasília, v.44, n.8, p.896-903

小笠原諸島の外来種であるニューギニアヤリガタリクウズムシPlatydemus manokwariが土壌動物群集に及ぼす影響を調べた論文。

1.小笠原諸島は、一度も大陸と繋がったことのない海洋島で、固有種が沢山生息している。特に、陸貝は固有種が多く、全95種の90%が固有種である。しかし、父島では、その大半が絶滅してしまっており、それは陸貝の補食者であるPlatydemus manokwariが原因であると考えられている。

2.そこで、Platydemus manokwariは、基本的に陸貝を食べるのだが、他の動物にも何らかの影響があるかも知れない。ということで、ミミズ、アリ、甲虫、ワラジムシ、ササラダニ、トビムシへの影響を調べよう、というのが動機。

3.方法は、(Platydemus manokwariの影響と推定される)陸貝が絶滅した場所と残存した場所で群集を比較をする。ちなみに、両地点の植生は同一である。

4.結果は、陸貝が絶滅した場所、つまり、Platydemus manokwariが猛威をふるっていると推定される場所において、ミミズ、ワラジムシ、トビムシの個体数が有意に多くなっていた。陸貝がいなくなったことによる間接効果?と思ったけど、どうもリターの含水率が高いことが原因らしい。

5.陸貝を専門的に食べる甲虫は、明らかに陸貝の絶滅地で個体数を減らしていることが分かった。

6.他にも、ミミズやアリの外来種についての記述や、昔の論文と比較してワラジムシの個体数が減少していることなどにも触れている。

個人的に一番気になったのは、小笠原のワラジムシの12種のうち10種は固有種、というところ。Nunomra(1991)を引用しているが、DNAレベルの解析が必要だと思っている。ちなみに、Burに関しては、かなり疑わしいという結果を得ている。

四角にチェック

締切を大幅に遅れて、頼まれ仕事を終えた。

その際に、ワード上で四角にチェックをしなければならなかったのだが、やり方が分からなかった。ネットで検索したらすぐに解決。

ワード(Mac用の2004)上で、「右クリック」⇒「記号と特殊文字」⇒「Wingdings2」を選ぶと、ピクチャ 1 がある。「Wingdings」には、ピクチャ 2 があるけど、既存の四角の中に書き込むことはできないみたい。

巨大PDF

とある海外の研究者から共同研究の誘い。これ以上、仕事を増やしたらマズいだろなと思いつつ、面白そうなのでOKしてみる。

Proceedings of the international symposium of terrestrial isopod biologyという、ワラジムシの国際学会のプロシーディングがとても欲しかったんだけど、どうしても入手できず困っていた。そこで、著者の一人にメールしたところ、あっさりと「送るから住所教えて」と、、、。そして、早くも届いた。ざっと見た感じでも、とても興味深い研究がいくつかあった。じっくりと読めるのはいつだろうか。

シークエンスの結果が帰ってきた。とても重要なサンプルは上手くいかず、まあまあ必要なサンプルが何個か読めていた程度。コシビロ白タイプが上手く読めないのは、DNA濃度のせいではない、ということが分かった。ということで、新しいデータは加えず、以前のままで発表をすることにした。

一日中、発表の準備をしていたので、どうにか発表用ポスターが完成。明らかに詰め込み過ぎて理解しにくくなってしまった。原因は、見切り発車で書いた講演要旨と現状のデータで発表したいことがズレてしまったのだが、無理矢理に両方を入れたため。もう考えたくないので、このままにする。

明日、プリントに出せば、金曜日に間に合うはず。

ピクチャ 9

ポスターは、MacのPower Point2004で作っているのだが、プリントアウトする場合、PDFファイルで提出することがある(pptファイルでも大丈夫だけど、ズレることがあるので)。Macの場合は、プリントからPDF保存ができるのが、そのままPDF保存をするとA4紙サイズで保存されてしまう(普段のプリンターがA4紙)。

原寸サイズ(今回は90cm×130cm)のPDFファイルで保存するには、プリントの用紙サイズを変更する必要がある。いつも忘れるのでメモしておく。

ピクチャ 4
プリント画面で、まず、「用紙サイズに合わせてプリントする」にチェック。

ピクチャ 3
同じ画面の「ページ設定」をクリック。

ピクチャ 5
ページ設定の画面が出たら、「オプション」をクリック。

ピクチャ 6
用紙サイズを▼をクリックすると下のようになる。

ピクチャ 7
「カスタムサイズを管理」をクリック。

ピクチャ 8
左の窓枠に新しいサイズ指定の名前を記入し、「ページサイズ」を指定する。

崩壊

腕の腫れは相変わらずひかない。

講義2つ分の準備を終え、少しだけ今週末の発表用ポスターを作ったところで、集中力が崩壊。

本学でのポスター印刷には3日間の猶予が必要なので、金曜日に確実にもらうには火曜日が提出のリミット。明日の午後は出張だと思って、かなり焦っていたが、出張は来週の月曜日だということについさっき気づき少し安心。明日一日中、頑張ればどうにかなるだろう。恐らく、明日、先日のシークエンスの結果が出るので、これも合わせて解析してしまおう。

オークスはつまらないだろうなと思って(ここ数年は、ダービーよりオークスの方が面白かった)、録画してなかったけど、G1としては、初めての同着だったみたい。観たかった。

ブユってやつ

朝起きたら右腕に違和感が。まさか筋肉痛、、、あれだけの調査で、、、と思ったら、肘の辺りが打撲並みに腫れてた。

右腕

昨日、ブユ(ブヨ)に刺されていたみたい。これを見る限りでは、傷みたいになる人と腫れる人がいるみたいだけど、私は腫れる体質な気がする。

Wikiによると、ブユは蚊とは違って、吸血時に皮膚を噛み切るそうだ。刺すのではなく、噛むが正しい表現か。蚊用の虫除けは通じないのか。当然、長袖を着ていたんだけど、隙間から入ったのかな。

昔、沖縄で顔を数カ所、噛まれたときは発熱したが、今回は、今のところ熱は出ていない。さて、どうなる。

イモリも土壌動物

天気が良い中での野外作業となった。まだ、作業が嫌になる程の暑さではない。しかも、スズメバチも少ないので安心して作業ができる。ダンゴ・ワラジも多いし、この時期に野外調査を集中させるのが効率的かも。

今日は、調査地を宇美に4カ所設置。これで合計12カ所に設置できた。こんなに短期間で次々に設置できたのは、本当に福岡森林管理署の方々のおかげ。

今日は、作業が早めに終わったので、宇美で1時間ほどコシビロ採集を試みた。しかし、あまり採れず。他に、ヒメフナと小型のトウヨウワラジムシ科が採れた。福岡の照葉樹は基本的に、コシビロ(黒色タイプ)、ヒメフナ、小型のトウヨウの3種と考えて良いと思う。

沢が近くにある照葉樹だったせいか、朽木の下にニホンイモリ(アカハライモリ)?とカニがいた。イモリは両生類なので、オタマジャクシの時期がある。イモリは土壌動物の重要な補食と思われる。

アカ1アカハラ2

カニ

そして、どんぐりもちゃんと成長していた。

どんぐり

なぜか昨日の画像が上手く見られないので、少し修正。

Cubarisの側縁

新しく始める卒論では、モーターの制御といった全く未知の分野が待っている。そこで、今日、モーター会社の人に色々と相談をしてみたら、具体的なイメージが少しずつ出来上がってきた。カタログをもらったが、説明を聞いた後で見ると、色々と分かって面白い。

会議があると思っていたが、勘違いだった。何となく得した気分になり、じりじりと学会発表の準備を進める。メインとなるコシビロ科側縁のSEMを撮影。このアイデアは正しそう。ただ、種分類については、かなりの苦戦が予想される。Burmoniscusのように第1内肢でOKとはいかなそう。

Cuba1.jpg


コシビロダンゴムシ科は、第1、2胸節側縁には特殊な構造がある。それぞれを真横から見ると下のようになる。これが、分類上、重要な形質となる、、、と考えている。

Cuba4.jpg
Cuba5.jpg


明日は、ヒノキ林調査。天気は良さそう。そろそろ蚊がでるかな。

コシビロは危険

来週末に迫った学会発表に向けて、コシビロを少しずつまとめ始めたら、とても重要な地点のデータが抜けていることが判明。昨夜PCRをして、早朝、講義前に精製してシークエンスに出した、、、けど、結局、間に合わないかも。

合わせてコシビロの形態を整理しようと試みるが、かなり難解で意気消沈。そもそも、属レベルの取扱いが世界的に混乱しており、日本の種についても属レベルから見直しが必要な気がしてきた。あまり考えず、ガシガシSEMを撮影する方針に転換した方が早いかも。

昼に、新しい卒論に関して、技術講座の先生に相談に行ってきた。親切に色々と教えて頂いたおかげで、どうにか出来そうな気がしてきた。初めてのことなので、どうなるか不安だらけだけど、学生の頑張りに期待。面白い実験だと思うし。

米つき

青いヒメフナムシを発見した場所で発見したコメツキムシ科の1種。土壌中で発見したけど、幼虫が土壌性で成虫は土壌性ではないらしい。

刺激を与えると脚をすぼめて死に真似をする。そして、体を起こすときは飛び跳ねてひっくり返る。この時に、カチカチと音がする。この音が米をつく音なのかと思って動画に書いてしまったが、むしろ、その動作が米つきに似ているかららしい。面倒なので、そのままにしておく。

コメツキ
死に真似中。

刺
この刺で引っ掛ける。

週明けだけど

講義の準備で一日が終わってしまった。なぜ、こんなに準備に時間が掛かってしまうのか。結局、終わらなかったし。

学会は来週末か。もう少し(かなり?)SEM写真が必要な感じ。しかも分子に関してはほぼ手つかずの状態。もうデータ増量は諦めるしかない。どうも形態メインで話をしないとまずそう。

気分転換?に新しい実験用の道具を発注した。これまでとは指向が異なる実験なので楽しみ、、、だけど、本当にこれが使えるかは不明。

福岡でも発見

県内のとあるスギ林で青色のヒメフナムシを発見。以前、沖縄で見つけた種に一見似ているが、系統的には全くことなる。やはりイリドウイルスに感染していると思われる。近々、専門家に調べてもらう予定。

正常
青色

晴れか

雨が降ると思っていたが、晴天だった。調査に行けばよかった。明日も天気が良さそうなので、ダンゴムシ採りに行くことに。出前授業用の面白いネタも見つかると良いが。

現状、何を優先してやれば良いのか分からなくなってきた。とりあえず、共同研究者にDNA抽出をしたササラダニの同定結果を報告。その後、沖縄のBurmoniscusの解剖をした。75個体(1ケース)やったところで集中力が切れた。これが1日の限界かな。そうこうしているうちに日没。一日って短い。

明日はヴィクトリアマイルか。ブエナビスタとレッドディザイアの2強ムードかと思ったら、ブエナが圧倒的な1番人気。今年のG1は春天以外、全て1番人気が勝っている(?)ので、ここも無難にブエナかな。

市原隼人のヤンキー+スポーツ+友情映画に、麻生久美子のシチュエーションコメディー映画。かなり惹かれる。DVDが出るのは年末か。

高次系統

こちらのHPが完全に開店休業状態になっている。どうにか復活させるため、ワラジムシ類の高次系統の論文をまとめ始める。

下記の文章を読むのに必要そうな学名。
Crinocheta:普通に見ることのできるワラジムシ類。オカダンゴムシやワラジムシなど。
Synocheta:ナガワラジムシ科(Trichoniscidae)などが含まれる。白色の小型種が多く、洞窟などでみつかる。
Armadillidiidae:オカダンゴムシが含まれる科。
Armadillidium:オカダンゴムシ(Armadillidium vulgare)が含まれる属。
Armadillidae:コシビロダンゴムシ科。VenezilloやCubarisなど在来のダンゴムシが含まれる。
Porcellionidae:クマワラジムシ、ホソワラジムシなどが含まれる科。
Ligiidae:フナムシやヒメフナムシが含まれる科。
Ligia:フナムシ(Ligia exotica)が含まれる属。
Ligidium:ニホンヒメフナムシ(Ligidium japonicum)が含まれる属。


Phylogenetics in Oniscidea
Schmalfuss(1989)Monitore zoologico italiano, 4: 3-27

1.形態に基づいて、ワラジムシ類の系統的位置、および、ワラジムシ類内の系統関係を調べている。
2.Crinochetaの姉妹群にSynochetaをおく。
3.Tylidae(ハマベダンゴムシ)がCrinochetaに含まれる。

Phylogenetic analysis of mitochondrial LSU rRNA in oniscids
Michel-Salzata and Bouchona(2000)C.R. Acad. Sci. Paris, Life Sciences, 323: 827–837

1.ミトコンドリアの16SrDNAに基づいて、ワラジムシ類の系統的位置、および、ワラジムシ類内の系統関係を調べている。
2.領域は319bpから415bp。欠損、挿入は除去してNJで解析。
3.ワラジムシ類に大規模な欠損があり、水生の種と比べると陸生の種は短い。陸生種の中でも、とくにCrinochetaが短い。
4.SynochetaとCrinochetaそれぞれの単系統性が支持され、かつ、それらは姉妹群の関係にある。
5.Armadillidiidaeの単系統性は支持されるが、Armadillidiumの単系統性は支持されていない。
6.Porcellionidae(Cylisticidaeが一種含まれている)はArmadillidiidaeの姉妹群になる。
7.TylidaeとLigiidaeはワラジムシ類内で初期に分岐した(ただし、Bootstrapはかなり低い)。

Molecular Evolution of the Small Subunit Ribosomal DNA in Woodlice (Crustacea, Isopoda, Oniscidea) and Implications for Oniscidean Phylogeny
Mattern and Schlege(2001)Molecular Phylogenetics and Evolution, 18: 54-65

New aspects in the phylogeny of the Oniscidea inferred from molecular data
Mattern (2003) In: Biology of terrestrial isopods V, pp. 23-37.

1.核の18SrDNAに基づいて、ワラジムシ類内の系統関係を調べている。
2.領域は2365bpから3537bpで、3537bp(Cubaris murina)は、当時、後生動物としては最も長かった。
3.変異が大きいので、高次の系統解析はConserved region、Crinocheta内の解析は全領域を用いて行った。
4.CrinochetaとSynochetaは単系統であり、それらは姉妹群の関係にある。
5.LigiaとLigidiumそれぞれの単系統性は支持されるが、これらは姉妹群にはならない。つまりLigiidaeは単系統ではない。
6.ワラジムシ類内では、まず、Ligiaが初めに分岐し、LigidiumはEuoniscoidea(=Crinocheta+Synocheta)の姉妹群となる。ただし、TylidaとMicrochetaは解析に含まれていない。
7.他にも科レベルの単系統性の支持(ArmadillidiidaeとPorcellionidae)、不支持(TrachelipodidaeとPlatyarthridae)や、偽気管の形態が複数回進化したことにも言及している。

総合的にみると、とりあえず、ワラジムシ類の単系統性、SynochetaとCrinochetaそれぞれの単系統性、および、それらの姉妹群の関係は確実みたい。属レベルの単系統性については、検討する価値がありそう。分子データでは、Ligiidae内のLigiaとLigidiumが別系統、LigiidaeとTylidaeは初期にワラジムシ類から分岐、を示している。科レベルの系統関係については、大きな仕事ができそう。

生態学的に面白そうな点としては、いわゆるダンゴムシのArmadillidaeとArmadillidiidaeが系統的に離れていて、よりArmadillidaeの方が祖先的みたい。つまり、丸まる行動が独立に2回進化した可能性があるということ(ハマダンゴムシが初期に分岐したとすると3回)。偽気管(呼吸気管)も複数回進化している。何らかの生態要因が関わっているのかも。

分かりやすい図を作成して、形態、学名etcと一緒に今年中にHPに掲載する、、、予定、、、多分。

篠栗終了!いざ宇美へ!

ヒノキ林調査で、初めての快晴。気温もさほど上がらず、最高の条件だった。

篠栗の広葉樹林と未間伐林に方形区とピットフォールトラップを設置した後、宇美に移動して伐採直後に設置。これで調査地は合計8カ所になった。次は21日に宇美の4カ所設置する予定。

宇美では広葉樹林の調査地が設置できそうにない。他の場所に設置するしかないだろうね。城山に設置するべきか。

宇美の調査地は、GWに伐採を終えたばかりの場所で、まだ切り株が新鮮だった。

切り株

林内には伐倒木が沢山あった。測量の時に邪魔になる場所はのこぎりで切断する必要があるけど、福岡森林管理署の方々の慣れた手さばきのおかけで、どんどん作業がすすんだ。感謝。

林内

左は、芯がダメになっている。何が原因かね。虫ではないと思うが。

不良良好

と思いつつ

複写を申し込んでいた論文が届いた。ナカナカ面白そう。ただ、読まなければならない論文が机の上に溜まっている。少しずつ減らしていこうと決意してみるが、、、。

と思いつつ、今日の午後は解剖に熱中。とりあえず、簡易仕分け済みコシビロの標本整理が終わった。まだ、標本整理が終わっていないのは、手つかず状態の沖縄と八丈島のコシビロ、簡易仕分け済みの沖縄のBurmoniscus、手つかず状態の八丈島のBurmoniscus、といったところか。とりあえず、沖縄のBurを片付けたら、5月、6月は採集旅行にシフトするべきか。

と思いつつ、投稿中の論文が審査から戻ってきたので見てみる。リジェクトは免れたようだ。しかし、かなりの修正が必要。

と思いつつ、5月下旬と6月上旬にある学会発表の解析をしなければと悩む。データをギリギリまで増やすか?となると、今週末に勝負するしかないか。

と思いつつ、投稿間近のBurの論文をいい加減、仕上げなければ。

と思いつつ、6月にある出前授業用のネタ作りをそろそろ本格始動しなければ。

と思いつつ、明日もまた、ヒノキ林調査に行く予定。

篠栗調査

篠栗のヒノキ林に調査地設定に行ってきた。午前中は霧がかかっていたが、午後からは晴れた。蚊?は出てたけど刺されることもなく、また、気温も高すぎず、作業しやすい環境だった。ただ、傾斜が最高で45度!という環境。運動能力の高い学生でないと同行は辛いか。

「人工」林とは言え、やはり林。場所によってはかなりの薮になっており、道なき道を歩いて調査地を設置しなければならない。撹乱の影響を調べるので、あまり、大規模な伐採は出来ないが、それなりの道具を持って山歩きをするので、ある程度、道を作りながら進む必要がある。薮だと迷うし。

そこで、活躍するのが大型の鎌。私のような素人には使いこなせそうにない代物。

鎌

今回は20m四方の方形区を作るだが、かなりの急斜面なので、測量して水平距離を調べる。これまた、私のような素人には使いこなせない。

測量

そして、ところどころにトゲトゲ植物が生えている。間違って触ってしまうと、気持ちがなえる。

トゲトゲ

今日は調査地を3カ所設置し、これで合計5カ所、設置完了。篠栗にあと2カ所設置した後、宇美に4~5カ所設置する予定。

そういえば、NHKマイルCは、ダノンシャンティが強烈な勝ち方をした。松田国厩舎、安藤騎手、毎日杯とNHKマイルCの連勝は、キングカメハメハとかぶる。これまたダービーの有力馬。ますます、面白くなってきた。ヴィクトワール、ペルーサ、ダノンが僅差で1~3番人気、離れてルーラーシップだね。

ヒノキHP

久しぶりに天気の悪い一日だった。明日は一日中、野外調査の予定なので、晴れてくれるとよいが。

明日の調査というのはヒノキ林の調査なんだけど、これまで、とある人に任せっぱなしだったので、内容を忘れかけている。とある人は彼方の地へ行ってしまったので(死んだわけではない)、これからは自主的に考えなければ。ということで、頭の中を整理するついでにHPにしてみた。

何か気づいたことがあったら連絡頂けると助かります。

やりたい実験があったが講義の準備で終わってしまった。動物の性に関する講義だけど、大学の本屋でたまたま「動物の性」なる本を見つけたので、早速、参考にしてみた。この大学で他に買う人はいるのだろうか。

動物の性 (新・生命科学シリーズ)動物の性 (新・生命科学シリーズ)
(2010/04/28)
守 隆夫

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目次
1章 性とは何か
2章 性の決定
3章 遺伝子型に依存する性決定
4章 各種因子による性の決定
5章 性決定の修飾あるいは変更
6章 性分化の完成

初学者向けということで、とても読みやすい。ただ、文献が引用されていないので、総説としては使えないと思う。

勉強になったのは、無性生殖をする動物でも、その多くで遺伝子交換が行われているらしい、こと。例えば、ゾウリムシは分裂(クローン)と接合(遺伝子交換あり)で増えることができるが、2つの異なるタイプのクローン個体を共存させると、異なるタイプの個体同士で接合がしやすいそうだ。遺伝子交換のために異なる遺伝子型を選択するということ。

私の研究しているササラダニは、多くの単為生殖種が含まれているが、極めて稀に雄が発見される。もしかしたら繁殖に関わっているのかも。

4章は生態学としても面白い話題が沢山あった。大きな雌を産みたい寄生バチは質の良い餌には雌を産み、質の悪い餌には雄を産むことや、両性類・は虫類の温度依存した性決定、魚の性転換など。

とくに面白かった(知らなかった)のが、ボネリムシという動物の性決定機構。海産性の動物で、雌は7cm程度なのに対し、雄は0.1~0.2cm程度の著しい性的二型がある。どうやって性が決定するかというと、幼生のとき、雌に付着すると小型のまま雄になり、一生、雌に寄生して過ごす。一方、付着できない個体は底に沈み、大きくなって雌になるらしい。雌に付着した幼生は、雌の産生する物質により、成長(雌への分化)が妨げられていると考えられている、そうだ。

生態関連ではないけど、ダンゴムシの話題もあった。オカダンゴムシは造雄腺ホルモンにより雄化がおこるのだが、雌に造雄腺を移植すると数回の脱皮の後、雄になるらしい。生きたまま移植をする技術に衝撃。

あと、(実は)これまであやふやにしてたけど、性染色体の表記方法は、雄へテロの場合で小型の性染色体がある場合は雄XY、雌XX、性染色体が1本しかない場合は雄XO、雌XXとなり、雌へテロの場合は、小型の染色体があるとき雄ZZ、雌ZW、1本しかないとき雄ZZ、雌ZOとなる、ことも理解。

ちなみにオカダンゴムシは性染色体で性が決定し、雄ZZ、雌ZWの雌へテロ。オカダンゴムシの性決定については、Wollbachiaがからむ面白い研究がある。

何かいるか

昨日に引き続き、今日も卒論用のダンゴムシ採りをした。せっかくなので、自分の実験用にコシビロも採集しておく。冬と比べるとかなり個体数密度が高いので見つけやすい。しかも、まだ蚊もあまり発生していないので、作業もしやすい。5月はあまり日程に余裕はないが、採集旅行に行くべきか。

巣箱に営巣していた鳥も巣立ったようなので、スズメバチが営巣する前に外すことにした。

巣箱

巣箱にはコケ?やゴミ?が敷き詰められている。キット小動物が居るはずなので、ツルグレンにかけて抽出を試みる。

ツルグレン

競馬の祭典ダービーは、今年は5月30日か。今年なナカナカ盛り上がりそうだけど、残念ながら当日は学会で京都にいる。

1番人気は皐月賞を勝ち、武豊騎手が復活する予定のヴィクトワールピサで問題ないでしょう。2番人気は青葉賞を圧勝し、今年、かなり調子の良い横山騎手が乗るペルーサかな。東京競馬場での圧勝劇を評価して1番人気もあるかも。ただ、藤沢厩舎、青葉賞を圧勝となると、ダービー2着のゼンノロブロイやシンボリクリスエスとかぶるが。次いで、今日、プリンシパルSを圧勝したらしいルーラーシップかな。明日のNHKマイルCで強い勝ち方をする馬がいるとさらに盛り上がる。

そろそろ蚊がでるか

卒論関連で、ダンゴムシ採りとシークエンスデータの取扱いについての説明をした。

大型のコシビロの個体数が明らかに増えていた。繁殖期に入ったか。生活史を一度、調べる必要があるな。

コシビロの16Sも良い感じの結果がでそう。こっちの研究はどうにか軌道にのったか。あとは地道に採集地を増やすしかない、、、と、思ったけど、形態が面倒だったので後回しにしていたんだった。

とある関係で知ったブログ。沖縄は梅雨に入ったのか石垣島のダンゴムシに興味のある人が、私とKさん以外にもいたとは、、、。

また、沖縄に行きたくなってきた。でも、研究の事を考えるとトカラの方が優先かな。

良し良し

コシビロのCOIをざっくりと解析してみた。ナカナカ良い感じ。現在、論文を書いているBurmoniscusと一緒に議論しても面白いことが言えそう。ただ、コシビロは日本中に生息しているので、論文にするにはもう少し時間が掛かりそうだけど。九州、沖縄だけでも今年中に決着をつけよう。かなり楽しくなってきた。

目の前の仕事を全て投げ出して、動物採取と実験をどんどん進めてしまいたい、、、。

現状については、5月の日本土壌動物学会で発表する予定。

コシビロ

伝えるということ

先日、大阪に行った際に何となく買った本。一応、伝える仕事をしているので、、、。

伝える力 (PHPビジネス新書)伝える力 (PHPビジネス新書)
(2007/04/19)
池上 彰

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ちなみに、キレイな日本語の本ではなく、心構えについての本。こちらに似ているかも(おすすめ)。

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内容は、ほとんど、大学院の時に先生から言われたことと同じだった。まっ、学会発表、投稿論文、学振書類etc、自分の研究内容を相手に伝えることばかりやっていた訳だから当たり前か。先生方に感謝。

とくに「ビジネス文書を書く」と「文章力をアップさせる」の内容は、文書書きの時に常に言われていた事と一致する部分が多かった。「フォーマットを身につける」、「数日空けてから客観的に読み直す」、「他人に読んでもらう」などは、文章を書くときに再三言われた。

私のいた研究室のゼミ発表は、文章の書き方についても先輩達から色々と指摘されたため、大変ではあったが本当に勉強になった。今思うと、卒論生はかなり大変だったと思う(私は博士課程しかいなかった)。

適切な日本語の使い方についても少し説明されている。勉強になったのは、「順接の「が」」は避けた方がよい、こと。「が」は逆接の意味をもつので、順接で用いると意味が通じにくくなるということ。例えば、「彼は仕事ができるが、スポーツもできる」では、意味が通じにくい。なるほど。

あと「矢印は統一する」も納得。矢印だけでなく、プレゼンテーションの図を作成する場合は、統一感は重要だと思う。

当たり前のことだけど、「深く理解していないと、わかりやすく説明できない」も納得。イマイチ理解できていない所を講義するとグタグタになる。だから、人に分かりやすく伝えるためには、まず「自分が知らないことを知る」ことから始めなければならない、そうだ。

休日

ここ数日は、完全に遊んでしまった。

007、コナン君、カールじいさん、トリックを観てしまった。同日に観たコナン君とカールじいさん、ともに飛行船が出てきたことに驚いた。

天皇賞を現地で見てしまった。天気も良く、というよりは暑かったけど、やはりGI、大勢の人が見に来ていた。

人

コーナー1
1周目の第4コーナー。天皇賞(春)は京都競馬場外回りを1周半するので、第4コーナーを2度回る。1周目は縦に長い列になっている。

コーナー2
2周目の第4コーナー。ペースが上がっているので、1周目と比べると列が短くなる。京都競馬場は3~4コーナーに坂の頂上がある、つまり、4コーナーが下り坂になっているので遅く下るのがセオリーとなる。その常識を覆したのが、ディープインパクト

詳しいことは分からないけど、中央で騎手が立ち上がっているのは審議の対象となったはず。競馬はF1と違って進路を妨害してはならない。もし、進行方向に無理やり入ると違反になる。その場合は、審判員によって審議される。

直線

直線に入ったところでマイネルキッツがうまく抜け出した。このまま行きそうな雰囲気だったけど、最後にジャガーメイル(右から2頭目)に差し切られた。重賞未勝利だけど、2番人気に支持されていたみたい。馬券を買う人ってスゴいなと感心してしまった。
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