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迷えるトウキョウ

コシビロの解剖を100個体ほど進める。昨年、採集した石垣と与那国のサンプル。与那国のコシビロを初めて見たが、予想通りの種だった。早くDNA解析をしたい。結果は、面白いハズ。

セグロコシビロダンゴムシとトウキョウコシビロダンゴムシの種同定に関する論文を書こうと思い、準備を進めているのだが、トウキョウの実態が掴めなくなってきた。

トウキョウについては、Kwon(1995)が詳細な図を記載しており、これで一見落着と思ったが、Nunomura(1990)と大きな違いがあることが分かった。

Nunomura(1990)は、ホロ?タイプを観察しており(Kwonはチェジュ島の標本と記載論文のみ)、こちらに基づけば良いのだが、残念ながら私が重要視している形質に関する記述が無い。ただ、他の種の記載論文から推定すると、どうも、Kwon(1995)とは(私の重要視している形質が)大きく違うと思われる。しかも、この結果、かなり厄介な問題が含まれることも判明した。

ただ、タイプ標本がベルリンの博物館にあることが分かった。これを見れば解決できそう。ということで、トウキョウの実態解明にはもうしばらく時間がかかる。

セグロについては、ほぼ確定した。そもそも、私が赴任する前に、本学で採取されたコシビロダンゴムシが、布村先生によって、セグロコシビロダンゴムシと同定されたことがある。ただ、大学構内から複数の種が採集されているので、どれがセグロか確定するのにてこずっていたが、記載論文と横浜のサンプルからやっと決着がついた。

トウキョウがこのような状況なので、論文にはせず、SEM写真をHPに掲載することにした。SEMが修理中ということなので、掲載は明日。
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学会

センター試験前日ということで授業は全て休講。当然、学生はいない。

コシビロの同定を再チャレンジ。何となく手応えを掴んだ気がする、、、と何度思ったことか。今回の方針だと、沖縄島から2種(あと1種確実にいるが、採取できていない)、佐賀から3種が採取できたことになる。

土壌動物学会大会では、ある程度の決着を発表してしまいたい。ちなみに、今年の土壌動物学会大会は、5月28~29日、札幌です。函館という話しだった気がするが、変更になったみたい。

翌週、分類学会が沖縄であるのか。こっちも参加しよう。こっちはサソリモドキにしようか。

明日は、センター試験の手伝いで、一日中拘束される。

昨日の毎日新聞朝刊のネタ。近年、シカやイノシシが急増し、森林衰退や農業被害が生じている。これを抑えるべく、シカやイノシシの天敵になりえるオオカミを放とうという話。舞台は大分。

オオカミ2

「何をバカな。外来種だし、人に危害を加えたどうするんだ。」と思うかも知れないが、そうとも言えない。

まず、そもそも日本の森林にはオオカミがいて、その結果、生態系が維持されていたのである。したがって、沖縄に導入されたマングースのようなことにはならないだろうし、遺伝子汚染の可能性も低い。人への危険性がどの程度あるのか分からないが、クマと同レベルかそれ以下か?

五箇さんの本にもあったように、管理可能で経済的価値が高いならば検討する価値がある、と考えるのであれば、現在、検討している市では、一年のイノシシやシカによる農業被害は数千万に達し、しかも、このような大型ほ乳類の場合、昆虫と比べれば、はるかに管理は容易だと思うので、検討する価値は十分にあるだろう。

ただし、日本にオオカミがいた時代と比べると、現在は、山奥深くまで人や道路が入り、里山の激減など森林を取り巻く環境はかなり変化しているので、その点をしっかりと考慮にいれなければならないだろう。

遺伝と学習

昨日の毎日新聞夕刊のネタ。鳥の鳴き声は学習が極めて重要、というのが私の認識だったが、この研究では、遺伝的性質の重要性が指摘された。

鳥

シジュウカラは、樹木の穴に営巣し、天敵としてカラスとヘビがいる。カラスは穴から嘴を突っ込み、ヘビは巣穴に侵入する。したがって、カラスに教われた場合は、巣の中で小さくなり、ヘビに教われた場合は逃げ出す必要がある。

そこで、この発見。シジュウカラの親は、カラスが来た場合(チカチカ)とヘビが来た場合(ジャージャー)で異なる警告音を発するが、一度もその声を聞いたことがないヒナでも、前者の場合では巣内でうずくまり、後者では飛び出すそうだ。

投稿用の作図に必要なGIMPの使い方を完全に忘れてしまい、一日がかりでやっと一枚の図が完成。

MEGAで遺伝距離を測定する場合のメモ。

グループ間の遺伝距離の測定する場合、Net between groupsというのがある。Net Between Groupsは、dA=dXY–(dX-dY)/2、で計算される。dXとdYは各グループ内の遺伝距離。したがって、グループ間の遺伝距離から、各グループ内の遺伝距離の平均を引いたもの。

失敗なし

卒論に関するコメントを書き残したり、いらない書類を処分したりてして一日が終わった。明日から28日まで八重山に滞在の予定。メールの返信はできません。

野外でササラダニの観察ができたら、何か新しい展開ができるのでは?と期待している。現在、使用している格安マイクロスコープは、USB接続なのでPCがないと使えない。ノートPCを持ち出せばといのだが、これだと近場に限られてしまう。RCAプラグ、12V電源用のポータブルHDはあるので、これで使用できる、小型、軽量のマイクロスコープを探していたら、なかなか良さそうな物を発見した。ただ、50倍か。種は分からないな。でも、これ以上倍率が上がったら視野が狭すぎるだろうな。

購入してから、なかなか観る機会のなかった、トイストーリー3をやっと観た。ピクサーに失敗はない。面白かった。事前の情報として、おもちゃの持ち主であるアンディーが大学生になって、おもちゃで遊ばなくなる話、というのは知っていた。ウッディーの活躍で、アンディーがもう一度、おもちゃで遊ぶのか?と、思っていたが、違った。やはり、トイストーリーの面白さは、おもちゃのドタバタ劇。最後のオチは、これではまた捨てられるのでは?とやや納得できないけど、やはり名作だと思った。

アカデミー賞長編アニメーションにノミネート(受賞も)されるのは間違いないだろう。日本からは、アリエッティではなく、サマーウォーズが候補に選ばれている。個人的にはサマーウォーズの方が面白かったけど、忙しい、忙しいと言いながら、夏におばあちゃんの家に集まるという感覚は、アメリカ人に理解はできないだろう。

隠れた生命

とある実験で、光の強さを測る必要があるので照度計を購入した。照度は、人がどの程度明るく感じるかを表した値で、心理物理量と呼ばれるそうだ。

私の机の上だと378ルクス。

照度計

土壌動物学(青木,1973)を読んでいて気づいた面白い記述をメモ。

1.トビムシやケバエ幼虫では、生物体が水分蒸散防止の働きをほとんどしていない。

2.白色軟弱の体皮をもった動物は、低温に対して強い耐性を示す。

3.体を丸める行動をconglobation、globulationと呼ぶ。球体化反射と訳している。

4.ウズムシ、ミミズ、ワラジムシは水に沈むが、昆虫成虫、ダニ、クモ、ムカデの中には水に浮かぶものがいる。

また、シスト、と、アナビオーシス、という言葉が出てきた。ともに物理環境への耐性が著しく強くなる状態を指すのだが、この本によると、シストは、堅い皮膜で覆われるのに対し、アナビオーシスは、膜で覆われることはなく、形態はそれほど変化しない、とのこと。

極限状態耐性生物として人気のクマムシ。彼らの最強状態は、クリプトビオシスと呼ばれるようだ。代謝が止まるのか。体内のグルコースをトレハロースに換えることで耐えるとのこと。

明日の夕方から日曜まで、鹿児島と熊本で調査の予定。
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